2009年7月26日日曜日

やさしいひきこもり英語-cocooning, Hobson's Choice

■ cocooning

The Popcorn Report: Faith Popcorn on the Future of Your Company, Your World, Your Life"Cocoon" に「ひきこもる」という意味があるらしいと知って調べてみたのですが、どうも違ったようです。

"Cocoon" というと「繭(まゆ)」などという意味ですが、90年代になって、マーケティングコンサルタントの Faith Popcorn 氏により、別の意味で "Cocooning" という言葉が有名になったようです。

この言葉については、次のサイトの Whatis.com の説明(英語です!)が詳しいので、ご紹介します。

cocooning
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「ひきこもり」というよりはむしろ、「巣篭もり」に近い言葉でしょうか。「巣篭もり消費」とかいう、あれです。

※ 記事中の画像(Amazon.co.jp へのアソシエイトリンク)は、"Cocooning" という言葉を生み出した Faith Popcorn 氏の著書 The Popcorn Report: Faith Popcorn on the Future of Your Company, Your World, Your Life です。

■ Hobson's Choice

えり好みが許されない選択のこと。

Hobson というのは昔の英国人で、貸馬屋を営んでいたそうです。この人が、馬を貸す際、えり好みを許さなかったことから、こういう言い方が広まりました。

ひきこもり、特に長期ひきこもり経験者が就労をする際に、「仕事をえり好みしていてはならない」「何でもいいから仕事に就くことが大事」という声を聞くことがあります。私もそのように考えていました。

ですが、キャリアカウンセラーの方のお話を伺うと、それは間違いで、自分にできること(できないこと)や、向いていること(向いていないこと)を見極めることが重要とおっしゃっていました。

いったい、どちらが正しいのでしょうか?

2009年7月23日木曜日

やさしいひきこもり英語-social withdrawal

斉藤環氏による「社会的ひきこもり」という言葉は、"social withdrawal" という、アメリカ精神医学会の診断基準である『DSM-Ⅳ精神疾患の分類と診断の手引き』に出てくる用語の訳です(斉藤, 1998)。

social は「社会的な」「社会の」などという意味です。 withdrawal には様々な意味があるのですが、その中に「ひきこもり」という意味もあります。ただ、日本で言う「ひきこもり」とは意味が違うのではないかと思います。

"social withdrawal" は、DSMを参照するような専門家のみが使う専門用語というほどのものでもなく、一般にもある程度使われている言葉のようです。

私は一時、Google ニュースアラートで "social withdrawal" をキーワードに設定していたのですが、ヒットした記事は、うつや統合失調症、高齢者によるひきこもりに関するものが多かったように思います。

これらとは別に、子どもの "social withdrawal" に関する情報を目にすることがあります。これはよく分からないのですが、少なくとも Kenneth Rubin 氏などメリーランド大学関係の学術文献については、仲間集団に入れない子に関するものです(姉妹サイト「友達がいない子」参照)。ときどき日本のひきこもり関連文献でメリーランド大関係の "social withdrawal" に関する研究を引用したものが見かけますが、誤解があるのではないかと感じることがあります。

これら以外の場面でも、英語圏で "social withdrawal" という言葉を見かけることがあります。中には、日本のひきこもりに関する記事で "social withdrawal" という言葉を見かけることもありますが、そうでない場合も多いです。

[文献]

◇ 斉藤環(1998)『社会的ひきこもり-終わらない思春期』PHP研究所

2009年7月18日土曜日

日本語の能力と英語の能力は、相関する

日本語の能力と英語の能力は、相関すると言われます。

よく分からないのですが、国語力がしっかりしていると英語力も伸びやすいし、逆に国語力がおろそかだと英語力は伸び悩みやすいのでしょうか。

とすると、国語の能力を伸ばすと、英語力を伸ばすことにもつながるのではないかとも思うのですが、定かではありません。

逆に、英語の勉強をして英語力を伸ばすと、国語力は伸びるのでしょうか?それとも逆に、国語を使う機会が減るため、国語力は落ちるのでしょうか?

なんだか分からなくなってきました。

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大学受験レベルの話をすると、大学受験レベルの英語も、やはり国語の成績とある程度相関するのではないかとも思います。例えば英語の長文読解問題などは、国語の現代文の読解の問題と、相通じるところがあります。

ただ、英語は国語(特に現代文)に比べて、努力が目に見える形で反映されやすい科目ではないかと思います。

今の受験事情はよく知りませんが、私が高校生の頃は、国語は、現代文と古文・漢文に分かれていました。あるベテランの国語教師のお話によると、古文・漢文は、暗記等である程度点数が取れるので努力が反映されやすいが、現代文はそうもいかないとのことでした。

英語にしても、古文・漢文と同様ではないかと思います。単語やイディオム、文法事項、語法などを覚えると、それだけ点数に反映されやすいです。

なお、私は国語はとても苦手だったのですが、英語は得意でした。国語と英語の偏差値の差は、10ぐらいありました。文系クラスにいたのに、クラス担任も3年間ほとんど国語の先生だったのに、どうしてこうも国語が苦手だったのでしょうか?

2009年7月11日土曜日

「庭球」という言葉、はじめて聞いた

ひょんなことから、「庭球」という言葉を知りました。「テニス」のことです。恥ずかしながら、うん十年生きていて、初めて聞いた言葉です。

この「庭球」という言葉、比較的よく使われているようで、Yahoo! Japan で検索すると、「早稲田大学庭球部」「多摩市硬式庭球連盟」「一橋庭球倶楽部」などかなりヒットします。

しかし、「庭球」という言葉よりも、英語の tennnis をそのままカタカナにした「テニス」の方がよほど定着しています。先ほどの Yahoo! Japan の検索結果で言えば、「庭球」が約2,470,000件ヒットなのに対し、「テニス」は約103,000,000件で、検索結果に40倍もの差があります。

スポーツ名を漢字表記したものは「庭球」のほかにも、「蹴球」「排球」「籠球」「塁球」「送球」などがありますが、翻訳者の方には悪いですが、どれもあまり(あるいは全く)聞いたことがありません。「蹴球」「籠球」などは、読み方すら分かりませんし、「塁球」にいたっては、広辞苑クラスの大型国語辞典でも出ていないことがあります。英語をそのままカタカナにした「サッカー」「バレーボール」「バスケットボール」「ソフトボール」「ハンドボール」の方が、よほど通りがいいです。

しかし、「野球」「卓球」なら、定着しています。「ベースボール」とか、「ピンポン」「テーブルテニス」という言い方もしないこともないですが、漢字表記の方が定着しているのではないでしょうか。

定着した漢字表記と定着していないそれと、どうしてこのような差が出たのか、私には分かりません。