美しい日本語……と思っていた言葉が、実は英語にも同様の表現があったことに気づき、驚いたことがあります。今回は、そんな言い回しを集めてみました。なお、またそういう表現を思い出したら、第二弾、第三弾の記事を書くかもしれません。
■ raise the white flag 「白旗を揚げる」
降参の際に白旗を揚げるのは、国際的に通じます。日本では、古くは『日本書紀』に白旗を挙げて降伏する描写があります。ですが、由来はどこなのでしょうか。
■ cold sweat「冷や汗」
Merriam-Webster's Collegiate
Dictionary によると、cold sweat
の初出は1582年だそうです。一方、『精選版日本国語大辞典』によると、1681年刊の『西鶴大矢数』
には「ひや汗」という言葉が見られるそうです。当時、日本に英語が輸入されたとは考えにくいですし、逆もそうです。ということは、偶然でしょうか。
■ grit one's teeth「歯を食いしばる」
苦境にあって歯を食いしばってこらえる。必ずしも本当に歯を食いしばるわけではなく、比喩的な表現です。『精選版日本国語大辞典』によると、これと同義の
「歯を食い合わす」という表現が、平安時代に成立した『色歯字類抄』に登場するそうです。少なくとも、英語が日本に輸入されたものではないのかもしれませ
ん。
■ question of time「時間の問題」
英語に、
question of time
という表現があります。字義通り、「時間の問題」という意味です。こうも日本語と同じ表現があると、もしかすると「時間の問題」は英語の訳語ではないかと
も思えてきます。ですが、はっきりしたことは私には分かりません。なお、a matter of time という表現もあります。
■ landslide victory「地滑り的勝利」
選挙結果を伝える報道で、おなじみの表現です。
■ the former ... the latter ... 「前者は…後者は…」
好きな表現です。
0 件のコメント:
コメントを投稿